投資信託を考えようⅢ
よく知り合いに、「どんな投信がいいんですか?」と聞かれますが、何度もお話ししているように、こういう質問に答えはありません。その方の、投資目的や、投資資金の性格により、全く異なるからです。前回まで、一時期、高齢者に人気を博した、毎月分配型投信についてお話ししましたが、今回は無分配型投信についてお話しします。
ただ、毎月分配型にしろ、無分配型にしろ、その投資対象が何か、というのが一番大事なことです。(毎月分配型投信についても、再投資コースは無分配と変わらない)前回も少しお話ししましたが、毎月分配型投信は、毎月分配金を受取るわけですので、できるだけインカムゲイン重視の投資対象が向いているのではないでしょうか。ですから、債券や、REIT市場などインカムゲインが安定し比較的値動きも株式よりは乱高下しにくいものがいいのではないでしょうか。毎月分配型で株式を投資対象とする場合、高利回り銘柄が多く、比較的値動きも安定的な公共株(電力・ガス)などがいいのではないでしょうか。 また、無分配型の場合、値上がり益を見込んで投資するわけですから、投資資金の資金性格によって、リスク許容度が違うわけですから、そのリスク許容度によって投資対象も違ってきます。ただ、値上がり益を見込んで、長期運用を行うのですから、株式で運用する投資信託が主流となってきます。値上がり益を短期で狙う場合は、ETF(上場投資信託)を利用する方がいいのではないでしょうか。
株式投信という中に、よく、インデックス型・アクティブ型と書かれています。では、この二つはどのように違うのでしょうか。インデックス型投信というのは、日経平均(日経ダウ)やTOPIXなどの指数に連動するように設計された投資信託のことです。また、アクティブ型投信は、指数を上回る投資成果を目指し、ファンドマネージャーの力量が問われる投資信託です。 このように話をすると、指数を上回るならアクティブ型の方がいいよね、と思われる方も多いでしょう。しかし、そんなに簡単な話ではありません。アクティブ型投信は、ファンドマネージャーの力量と言いましたが、必ず指数を上回るとは限りません。実際には、下回ることもあります。
そこで、巷間よく、投資信託の雑誌などで、評論家や、FPなどが、インデックス型投信がいいといわれるケースも多く見受けられます。その理由は、信託報酬がアクティブ型に比べ安いからです。それに、指数連動ということで、透明性も高いといえます。その上、基準価格が下がり、損失が発生した時に、それは相場のせいとして、投資家も納得しやすいからです。アクティブ型の場合、指数を下回った場合何の言い訳もききません。 確かに、長期保有するにあたり、信託報酬は安いに越したことはありません。実際、インデックス型投信の実質信託報酬は0.62%、アクティブ型は1.54%(数値はQuick資産運用研究所調べ)。これだけ考えると、インデックス型の方がランニング・コストが安くそれだけでも大きく得なように思われます。でも、信託報酬をいうなら、ETFの方が、インデックス型投信より、ずっと安く、概ね0.1%~0.25%程度で、0.1%以下のものもあります。ETFなら、インデックスに連動し、株式市場の取引時間中ならいつでも売買でき換金性も非常に高いといえます。
実際、投資大国の米国でも、インデックス型投信の方が、優位性が高いといわれる専門家も多いのは確かです。確かに、米国では、ファンドのベンチマークとなる指数の、NYダウにしろ、S&P500にしろ、NY証券取引所上場銘柄だけでなく、Nasdaq上場銘柄からも、時代に即した銘柄を機動的に入れ替えられており、その指数自身が、”人気優良銘柄”の集合体のようになっており、インデックス型投信の優位性も充分に理解できます。 ただ、日本のベンチマーク指数の、日経平均は東証一部上場から選択された225銘柄で構成されており、TOPIXは、東証一部上場の全銘柄で構成されており、どちらも東証一部に限られています。米国Nasdaqを想定して開設されたJasdaqやマザーズの上場銘柄はそれらの指数の構成銘柄にはなりません。だから、成長性の高い銘柄はあまり構成されていません。その上、日経平均は、元々、東証一部上場の銘柄で構成ということから、東証と大証が統合された現在も、任天堂や村田製作所、日本電産などの優良企業は、日経平均には入っていません。
だから、インデックス型投信となると、大型株中心となり、成長株で構成される指数となると、Jasdaq指数や、マザーズ指数をベンチマークとした中小型株ファンドになってしまいます。
そのような意味からも、私は、大型株、中小型株を問わず、収益性・成長性を考慮し投資する、アクティブ型投信がいいのではないかと思っています。ただ、気を付けなければいけないことは、アクティブ型ファンドと言っても、ファンド・マネージャーが指数を下回る運用結果となることを恐れるあまり、長い目でみると指数連動となってしまっているケースも少なくありません。例えば、米大手資産運用会社の一部の日本株ファンドなどもそれにあたると思います。
株式を投資対象とする、投資信託を購入する場合、アクティブ型であっても、5年、10年の比較チャートを見て、精査することが最善かと思います。できれば、30年の比較チャートを見たいところですが、残念ながら、30年以上にわたって運用されている投信はほとんでありません。その場合、出来るだけ長い期間の比較チャートをよく精査し、5年でいくらベンチマークよりも上回っているか、10年でどうか、さらにもっと長期ではどうかをよく確認したうえで、購入される方がいいでしょう。
ただ、毎月分配型にしろ、無分配型にしろ、その投資対象が何か、というのが一番大事なことです。(毎月分配型投信についても、再投資コースは無分配と変わらない)前回も少しお話ししましたが、毎月分配型投信は、毎月分配金を受取るわけですので、できるだけインカムゲイン重視の投資対象が向いているのではないでしょうか。ですから、債券や、REIT市場などインカムゲインが安定し比較的値動きも株式よりは乱高下しにくいものがいいのではないでしょうか。毎月分配型で株式を投資対象とする場合、高利回り銘柄が多く、比較的値動きも安定的な公共株(電力・ガス)などがいいのではないでしょうか。 また、無分配型の場合、値上がり益を見込んで投資するわけですから、投資資金の資金性格によって、リスク許容度が違うわけですから、そのリスク許容度によって投資対象も違ってきます。ただ、値上がり益を見込んで、長期運用を行うのですから、株式で運用する投資信託が主流となってきます。値上がり益を短期で狙う場合は、ETF(上場投資信託)を利用する方がいいのではないでしょうか。
株式投信という中に、よく、インデックス型・アクティブ型と書かれています。では、この二つはどのように違うのでしょうか。インデックス型投信というのは、日経平均(日経ダウ)やTOPIXなどの指数に連動するように設計された投資信託のことです。また、アクティブ型投信は、指数を上回る投資成果を目指し、ファンドマネージャーの力量が問われる投資信託です。 このように話をすると、指数を上回るならアクティブ型の方がいいよね、と思われる方も多いでしょう。しかし、そんなに簡単な話ではありません。アクティブ型投信は、ファンドマネージャーの力量と言いましたが、必ず指数を上回るとは限りません。実際には、下回ることもあります。
そこで、巷間よく、投資信託の雑誌などで、評論家や、FPなどが、インデックス型投信がいいといわれるケースも多く見受けられます。その理由は、信託報酬がアクティブ型に比べ安いからです。それに、指数連動ということで、透明性も高いといえます。その上、基準価格が下がり、損失が発生した時に、それは相場のせいとして、投資家も納得しやすいからです。アクティブ型の場合、指数を下回った場合何の言い訳もききません。 確かに、長期保有するにあたり、信託報酬は安いに越したことはありません。実際、インデックス型投信の実質信託報酬は0.62%、アクティブ型は1.54%(数値はQuick資産運用研究所調べ)。これだけ考えると、インデックス型の方がランニング・コストが安くそれだけでも大きく得なように思われます。でも、信託報酬をいうなら、ETFの方が、インデックス型投信より、ずっと安く、概ね0.1%~0.25%程度で、0.1%以下のものもあります。ETFなら、インデックスに連動し、株式市場の取引時間中ならいつでも売買でき換金性も非常に高いといえます。
実際、投資大国の米国でも、インデックス型投信の方が、優位性が高いといわれる専門家も多いのは確かです。確かに、米国では、ファンドのベンチマークとなる指数の、NYダウにしろ、S&P500にしろ、NY証券取引所上場銘柄だけでなく、Nasdaq上場銘柄からも、時代に即した銘柄を機動的に入れ替えられており、その指数自身が、”人気優良銘柄”の集合体のようになっており、インデックス型投信の優位性も充分に理解できます。 ただ、日本のベンチマーク指数の、日経平均は東証一部上場から選択された225銘柄で構成されており、TOPIXは、東証一部上場の全銘柄で構成されており、どちらも東証一部に限られています。米国Nasdaqを想定して開設されたJasdaqやマザーズの上場銘柄はそれらの指数の構成銘柄にはなりません。だから、成長性の高い銘柄はあまり構成されていません。その上、日経平均は、元々、東証一部上場の銘柄で構成ということから、東証と大証が統合された現在も、任天堂や村田製作所、日本電産などの優良企業は、日経平均には入っていません。
だから、インデックス型投信となると、大型株中心となり、成長株で構成される指数となると、Jasdaq指数や、マザーズ指数をベンチマークとした中小型株ファンドになってしまいます。
そのような意味からも、私は、大型株、中小型株を問わず、収益性・成長性を考慮し投資する、アクティブ型投信がいいのではないかと思っています。ただ、気を付けなければいけないことは、アクティブ型ファンドと言っても、ファンド・マネージャーが指数を下回る運用結果となることを恐れるあまり、長い目でみると指数連動となってしまっているケースも少なくありません。例えば、米大手資産運用会社の一部の日本株ファンドなどもそれにあたると思います。
株式を投資対象とする、投資信託を購入する場合、アクティブ型であっても、5年、10年の比較チャートを見て、精査することが最善かと思います。できれば、30年の比較チャートを見たいところですが、残念ながら、30年以上にわたって運用されている投信はほとんでありません。その場合、出来るだけ長い期間の比較チャートをよく精査し、5年でいくらベンチマークよりも上回っているか、10年でどうか、さらにもっと長期ではどうかをよく確認したうえで、購入される方がいいでしょう。
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