Blog ブログ

Blog

HOME//ブログ//金融商品のうらおもて

ブログ

金融商品のうらおもて

私も、証券会社に勤務している頃から、知り合いに、「資産運用と言っても何から始めればいいの?どんな金融商品を買えばいいの?」と、
よく聞かれます。
前回も、お話ししましたが、自分自身が何を目的に資産運用するのか、その目的によって、すべて変わってきます。以前、元証券アナリストで、
ファンドマネージャーだった方に伺った話ですが、「よく資産運用で成功する秘訣を教えてほしい、と知人に聞かれますが、これほど、答えに
窮することはない。それは、人それぞれ、どこを指して成功というのかが、わからないからです。」と言われました。
確かに、人それぞれ、何をもって成功したというかわかりません。例えば、10年、20年かけて資産を2倍、3倍にしたいと考える人もいるでしょうし、
また、三か月、半年という比較的、短い期間で、一割、二割儲けたいというかたもいるでしょう。
大体、短期というのは、どれくらいのスパンで考えるのか、専門家でも様々です。例えば、『ファイナンシャル・プランナー』と言っている人たちは、概ね、2~3年なら短期、長期なら10年、20年のスパンで考えるのが多いのではないでしょうか。でも、証券マンは、もっと短い期間を想定
していることが多いと思います。
しかし、一般的に、資産運用は、投資家の投資目的によりますが、5年、10年の比較的長い単位で考えるのがいいのではないでしょうか。
前回、『現在出回っている、銀行・証券会社が販売している金融商品に、万民にとって駄目というようなものはない。』と話しました。

その中にも、オモテも有れば、ウラも有ります。では、どんなものがオモテで、何がウラでしょうか。
昨今、人気が高く、現に日本の個人投資家の保有率も急速に高くなっている金融商品に、外貨建て資産があります。
最初に紹介するのは、外貨建て債券です。特に2~3年前、証券会社がこぞって販売していたのが新興国債券です。確かに、当時は、新興国通貨も
比較的安定していましたし、先進国債券がゼロ金利に近い超低金利の中、5~6%や中には、10%近い高金利の債券は非常に魅力もありました。また、発行会社は、欧米の高格付けの銀行で、債券としては、何ら問題ないものです。しかし、これはオモテ向きの話。
実際、証券会社サイドでいうと、非常に高い手数料が見こめるというものです。見かけは、手数料は無いように見えますが、発行会社からの引受価格と、顧客への販売価格(これは額面価格)の差額が実質的な手数料になり、これに、外貨建て債券ですので、外貨への交換が必要です。この交換スプレッドが、先進国通貨に比べ非常に高くなっています。これらを合わせると、証券会社に入る実質手数料は、10%近くにもなります。

次に、外国株です。確かに、近年、GAFAに象徴されるように、米国株は上値の重い日本株に比べ、非常に良いパフォーマンスといえます。今年になって、米国株は、17~18%値上がりし、史上最高値を更新しています。日本株も、今年、6~7%値上がりしていますが、昨年の高値すら更新しておりません。実際、10年、20年といった、長期で見ると、その差は歴然で、長期で考えるなら米国株の方がベターかも知れません。その上、昨年までの米国の金利上昇と、日本のマイナス金利政策による、ドル高・円安も重なり、証券会社も外国株に力を入れています。でもこれも、オモテ向き。ここで、問題になるのは、その売買手法です。通常の取引所取引なら、通常の売買手数料だけですが、ここで出てくるのが、店頭取引です。店頭取引の場合、予め、現地の基準価格をもとに、売却価格と買付価格が設定されています。それぞれ、基準価格に対し、2~3%程度プラス・マイナスしており、これが手数料となりますので、例えばA株を売って、B株を買付すると、4~6%の手数料収入となります。片道、買付だけの場合は、2~3%の上に、為替の交換手数料0.5~1%が掛かります。その上、個別株式なので、極端なことを言えば、1、2日で売買も可能です。

このような話をすると、外貨建て債券や、外国株投資の店頭取引は良くないように、思われる方も多いかとは想いますが、本質通り、よく考えて取引すれば、悪い面ばかりではありません。新興国の外貨建て債券ですが、2~3年前に比べ、新興国通貨が下落しており、また、債券価格も、当該新興国の通貨防衛のための高金利政策により、下落している場合もあります。ただ、高格付け会社の発行で、償還に問題ないと考えると、償還は額面価格で還ります。また、通貨も新興国は、政情不安や、グローバルなリスク・オフで、一時的に不安定に陥ることも、よくあります。ただ、新興国が成長するにつれ、通貨も安定し、対ドルでも高くなっていくと考えられます。投資する際は、その投資対象について充分な情報を得たうえで、リスクを理解し、行うことが最善です。また、外国株の店頭取引も、時差の関係上、相場を見ながらの売買が、一般では困難なので、指値取引をするなら取引所取引が最適ですが、取引時点で取引価格が判明する、店頭取引も非常に簡便な取引と言えるかとも考えられます。

ただ、このように、必ずウラ・オモテがあるので、その本質を理解せずに、人から勧められるがままに投資することは非常に危険を孕んでいます。また、不幸にも損失が発生した場合、その対処方法を誤れば、大変なことになります。

そして、もう一点付け加えておきます。よく、専門家と云われているような方が、『こんな投信は駄目。こんな債券は駄目。』と決めつけ、ある一定の商品を“悪”のごとく言われているのを、よく目にしますし、よく耳にします。しかし、そのような似非専門家は、不遜な言い方をすれば、ただの勉強不足か、ウラだけをみて言っているのかもしれません。

詐欺商法に由来するようなものでない限り、銀行や証券会社が扱っている(あくまで、扱うであり、勧めるではありません)金融商品は、何処かでマッチングし必要としているものです。

今回は、現在急増している外貨建て資産について、外貨建て債券と、外国株について話をしましたが、債券としてはまだ、いろいろあります。次回は、最近、よく証券会社で販売されている仕組債を含めて。
SHARE
シェアする
[addtoany]

ブログ一覧